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【テレワーク導入でもらえる補助金・助成金にはどのようなものがあるかご紹介!】

昨今の社会環境の変化や新型コロナウイルス感染予防の施策として、テレワークの導入が進んでいます。企業の多くがテレワーク制度の導入に向けた検討を開始していますが、完全な移行には時間がかかると言われています。その大きな理由が、制度導入における費用の課題です。本記事では、その課題を解決するテレワーク導入でもらえる補助金・助成金について解説しています。どのような補助金・助成金があるかを知ることで、費用面の課題を解決しテレワーク導入を実現していきましょう。

 

テレワークとは

テレワークについては、新聞やニュースなどで見聞きすることも多く日常的な用語として利用されています。

日本テレワーク協会の調べによると、【企業におけるテレワークの導入が急速に進み、在宅勤務を中心とする企業の割合は前年比で買以上の47.5%に達した。産業別では「情報通信業」が9割以上導入している。導入目的は「非常時(感染症の流行など)の事業継続」の割合が7割近くと最も高い。】と発表しており、企業におけるテレワーク導入の意識の高さがうかがえます。

参照元:一般社団法人 日本テレワーク協会

URL:https://japan-telework.or.jp/tw_about/statistics/

 

厚生労働省においても、テレワーク導入に関するガイドラインを設け、制度導入を後押ししています。また、用語についても定義されています。

【テレワークの定義】

働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務

また、テレワーク形態についても触れられています。

【テレワークの形態】

①在宅勤務

自宅における勤務。

② サテライトオフィス勤務

自宅の近くや通勤途中の場所等に設けられたサテライトオフィス(シェアオフィス、コワーキングスペースを含む。)での勤務。

③ モバイル勤務

労働者が自由に働く場所を選択できる勤務。

 

このように働く場所を選択できるのが、テレワークとなり業務の効率化や新型コロナ感染予防として人と人の密集を避けるなどの方法として導入されています。

参照元:厚生労働省 「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン

引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/000759469.pdf

 

このように現代社会において、テレワークのニーズは高い水準を維持し、その導入の促進は継続的であると考えられます。

関連記事:テレワーク、リモートワーク、在宅勤務の違いとは?働き方やメリットを知ろう

テレワークを導入する際、補助金・助成金を利用するメリット

次に補助金・助成金を利用するメリットについて解説していきます。補助金・助成金を使うことにより企業においては、どのようなメリットを生むかについて理解し、自社における利用価値について検討を深めていきましょう。

補助金・助成金の定義

メリットを理解する前に、補助金と助成金とは何かについて再認識しておきましょう。

【補助金とは】

事業者や個人事業主に対し、一定の要件を満たす場合に国や地方公共団体が原則、返済のない金銭を支給する制度のことを示す。

補助金は、事業者に対しての支給であること。加えて、

・公共の利益、公共性になりうるか否か。

・一定の条件に適合しているか

について、審査を行い通過した場合に支給される仕組みとなります。

 

【助成金とは】

事業者や個人事業主、個人に対し、一定の要件を満たす場合に、国、地方公共団体、民間団体が原則として返済不要の貨幣を支給する制度のことを示す。

代表的なものには、厚生労働省による人材雇用などがあります。

 

補助金・助成金を利用するメリット

次に、補助金・助成金を利用するメリットを開設します。

メリット①|返済不要の金銭が支給される

前述している定義の通り、要件を満たした場合に支給される金銭は原則、返済不要となります。厳密にいえば、返済義務が生じる場合もある点には注意が必要ですが、原則として返済義務のない金銭は企業にとっては大きな魅力です。ただし、とうぜんですが簡単に、無条件にということではりません。一定の要件を満たすこと、必要な書類を提出し審査に通る必要があります。

 メリット②|事業計画・社内制度のブラッシュアップにつながる

申請を行うことで、新たな制度導入などによる事業計画の見直し、ブラッシュアップにつながる点も企業メリットの1つです。申請を行う際には、企業における制度の見直し等が必要になることも多く、こうした機会を設けることで、従来では着手できていなかった制度の見直しや整備を行うことは、従業員の働きやすさなども解決する大きなメリットになります。

 メリット➂|事業価値のアップ

事業者向けの補助金・助成金の多くは、事業における金銭的な補助を意味するものです。計画書の立案、審査に必要な書類の整備を通して、事業の見直しや軌道修正を行う機会を創出することにつながります。結果的には、事業の成功率のアップ、企業の価値向上に間接的につながっていきます。

 

テレワークに関する補助金・助成金制度をご紹介

次に、具体定な補助金・助成金についてご紹介していきましょう。テレワークに関する制度にはいくつかあり、締切期間を設けられていることなどを含め最新の情報を入手しながら申請を検討していきましょう。(本記事は、2021年9月現在の情報で作成しております。)

 

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

テレワーク制度の代表的な助成金がこちらになります。

■助成金の内容

従業員の心身の健康を守るために、時間外労働の制限や労働時間等の設定の改善を行うことで、仕事と生活の調和の推進を行うことを目的とし、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成する制度になります。

■助成対象事業者

助成対象となる事業者の定義は、以下の通りです。

(1) 労働者災害補償保険の適用事業主であること

(2) 次のいずれかに該当する事業主であること

資本金の額

又は

出資の総額

又は 常時使用する

労働者数

小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
上記以外の業種 3億円以下 300人以下

(3) テレワークを新規で導入する事業主であること、又は、テレワークを継続して活用する事業主であること。

■助成内容

下記のいずれか1つ以上実施することが必要です。

・テレワーク用通信機器の導入・運用

・就業規則・労使協定等の作成・変更

・労務管理担当者に対する研修

・労働者に対する研修、周知・啓発

・外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング

■助成限度額・助成率

支給対象となる取組の実施に要した経費の一部を、目標達成状況に応じて支給。

対象経費 助成額
謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、

備品費、機械装置等購入費、 委託費

※ 契約形態が、リース契約、ライセンス契約、サービス利用契約等 で「評価期間」を超える契約の場合は、「評価期間」 に係る経費のみが対象

対象経費の 合計額 × 補助率

(上限額を超える場合は 上限額 ( ※ ) )

( ※ )「1人当たりの上限額」 × 対象労働者数又は「1企業当たりの上限額」のいずれか低い方の額

 

 

成果目標の達成状況 達成     未達成
補助率 3/4 1/2
1人当たりの上限額 40万円 20万円
1企業当たりの上限額 300万円 200万円

■申請方法等

申請書を作成し、事業所がある所轄の労働基準局へ提出する。

■申請受付期間(受付終了)

交付申請の受付は令和2年12月1日(火)

 

参照元:厚生労働省 働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/telework_10026.html

 

関連記事:【令和3年度交付申請受付開始!】働き方改革推進支援助成金について

新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース助成金

新型コロナウイルス感染症対策のために設けられた助成金となります。

■助成金の内容

新型コロナウイルス感染症対策のために新規にテレワークを導入する企業に向けて、その費用の一部を補填するものです。新型コロナウイルス感染症対策には、企業におけるテレワークを推奨し、企業での密集などを避けるなどの施策を講じることを目的としています。同時にテレワークの実施による働き方改革の促進にも寄与する狙いを持っています。

助成金対象となるには、事業実施期間中に

・助成対象の取組を行うこと

・テレワークを実施した労働者が1人以上いること

が主な要件となります。

■助成対象事業者

新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主

【中小企業の定義】

資本金の額

又は

出資の総額

又は 常時使用する

労働者数

小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
上記以外の業種 3億円以下 300人以下

■助成内容

下記のいずれか1つ以上実施することが必要です。

・テレワーク用通信機器の導入・運用

・テレワーク制度導入に伴う就業規則・労使協定の作成・変更

■助成限度額・助成率

補助率:1/2 1企業当たりの上限額:100万円

■申請方法等

①「働き方改革推進支援助成金交付申請書」を、事業実施計画書などの必要書類とともに、

テレワーク相談センターに提出(締切:1月29日(金)(必着))

②事業実施期間において取組およびテレワークを実施、支給申請日までに支払を完了

③テレワーク相談センターに支給申請(締切:3月1日(月)(必着))

■申請受付期間(受付終了)

★3次募集における事業実施期間等について

・事業実施期間:令和3年1月8日(金)~令和3年1月29日(金)

・交付申請期限:令和3年1月29日(金)まで(必着)

・支給申請期限:令和3年3月1日(月)まで(必着)

 

参照元:厚生労働省 働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)

引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000722210.pdf

関連記事:東京都のテレワーク促進助成金とは?2021年度申請受付開始!

IT導入補助金2020

2017年より毎年実施されている補助金制度がIT導入補助金2020です。2020は、新型コロナウイルスの影響から特別枠を設けるだけではなく、補助率を上げたり審査基準を下げるなどし対応を行っています。

■助成金の内容

中小企業や小規模事業者がITツールを導入する費用の一部を補助する制度。主に販売管理や勤怠管理システムの導入などバックオフィス系業務の効率化を目的としています。

■助成対象事業者

業種により対象条件が設けられています。

・製造業・運輸業・建設業

中小企業で3億円以下の資本金、従業員数300人以下。小規模企業は、20人以下。

・卸売業

中小企業の資本金1億円以下、従業員数が100人以下。小規模企業は5人以下。

・サービス業

中小企業で資本金5000万以下、従業員数100人以下。小規模企業は5人以下。

・小売業

中小企業で資本金5000万円以下、従業員数50人以下。小規模企業は5人以下。

■助成内容

業務の効率化を目的としたITツールをIT補助金2020のホームページに記載されている内容から選択し導入した事による費用の一部を補助する制度。

■助成限度額・助成率

IT導入補助金の通常枠(A、B類型)は、補助率は共に1/2以内。

補助金額はA類型で30万円~150万円、B類型で150万円~450万円以内。

特別枠(C類型)は30万円~450万円で、補助率は2/3~3/4。

■申請方法等

①IT補助金2020のホームページからIT事業支援事業者と必要なITツールの選定。

②gBizIDのアカウントを登録。

③ITツール情報の確認、事業計画の確認、宣誓。

④審査が通った後に、ITツールの発注や契約を行い購入、導入の証明を送付することで支給申請を受ける。

■申請受付期間(受付終了) 

【A類型/B類型】(2020/7/3改訂)

 ・交付申請期間. 2020年5月11日受付開始~2020年12月下旬

 ・5次締切.

締切日:2020年7月10日締切17時. ・交付決定日:2020年8月12日

 

参照:IT導入補助金2020

引用元:https://www.it-hojo.jp/past-it/r1-it/

 

事業継続緊急対策(テレワーク)助成金

(公財)東京しごと財団が実施する都内中堅・中小企業が取り組む新型コロナウイルス感染症の拡大防止及び緊急時における企業の事業継続を目的として、在宅勤務を始めとするテレワーク環境構築を行う場合の費用を助成する制度。

■助成金の内容

事業継続においての緊急対策(テレワーク)事業の導入として、感染症の拡大防止などを目的とする環境構築に必要となった費用の一部を助成する。

■助成対象事業者

以下の条件を満たす事業者であること。

①都内で事業を営んでいる中堅・中小企業であること

②常時雇用する労働者が999人以下であること

③都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上、かつ申請日時点6か月以上継続して雇用していること

④都税の未納付がないこと

⑤過去5年間に重大な法令違反等がないこと

⑥労働関係法令について、次のアからキを満たしていること

ア 従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額(地域別、特定(産業別)最低賃金額)を上回っていること。

イ 固定残業代等の時間当たり金額が時間外労働の割増賃金に違反していないこと、また固定残業時間を超えて残業を行った

場合は、その超過分について通常の時間外労働と同様に、 割増賃金が追加で支給されていること。

ウ 法定労働時間を超えて労働者を勤務させる場合は、「時間外・休日労働に関する協定(36 協定)」を締結し、遵守していること。

エ 労働基準法に定める時間外労働の上限規制を遵守していること。

オ 労働基準法第39条第7項(年次有給休暇について年5日を取得させる義務)に違反していないこと。

カ 前記以外の労働関係法令について遵守していること。

キ 厚生労働大臣の指針に基づき、セクシュアルハラスメント等を防止するための措置をとっていること。

⑦風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1項に規定する風俗営業、同条第5項に規定する性風俗関連特殊営業、同条第13項に規定する接客業務受託営業およびこれに類する事業を行っていないこと

⑧暴力団員等(東京都暴力団排除条例(平成 23 年東京都条例第 54 号。以下「条例」という。)第 2 条第 3 号に規定する暴力団員および同条第 4 号に規定する暴力団関係者をいう。)、暴力団(同条第 2 号に規定する暴力団をいう。)および法人その他の団体の代表者、役員または使用人その他の従業員若しくは構成員が暴力団員等に該当する者でないこと

⑨就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること(常時雇用する労働者が 10 人以上の企業等)

⑩本事業の助成金を利用又は申請した中堅・中小企業等の代表者と、新たに助成対象事業者になろうとする中堅・中小企業等の代表者が同一でないこと

⑪都が実施する「2020TDM 推進プロジェクト」に参加していること

■助成内容

環境構築のための計画として事業計画書兼支給申請書を提出し、受理された計画を実施、完了したことの報告をもとに支給。

環境構築として、IT環境の構築、従業員への育成などを実施することが対象となる。

■助成限度額・助成率

助成金の上限 助成率
250万円 10分の10

 

■申請方法等

申請受付期間中に事業計画書兼支給申請書を作成し、(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 職場環境整備担当係へ提出する。

■申請受付期間(受付終了)

令和2年3月6日(金) ~ 令和2年7月31日(金)

 

参照元:(公財)東京しごと財団

引用元:

https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/boshu/documents/0121zigyoukeizoku-boshuuyoukou.pdf

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まとめ

本記事は、テレワークにおける補助金・助成金についてそのメリットから主な制度について解説、ご紹介しています。現在でも、複数の制度が展開されているため、最新の情報を入手しつつ、自社にあった制度の適用を計画的に実施していきましょう。

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